小論文はなかなか勉強がしづらい科目である

まず最初に次のことを言っておきましょう。

それは小論文はなかなか勉強がしづらい科目であるということです。

しかし、「社会人入試」となるとその「小論文」の出来で決まるといっても決して過言ではないのです。

ですから、勉強しづらいからといってそのまま放置しておくわけにもいきません。

いっそのこと当日出たとこ勝負で書けばいいと思っているようでは到底合格には届かないと思います。

たとえば、東京では人気の都立看護専門学校の社会人入試は90分で1200字を書かなくてはなりません。

たくさん練習して十分に準備をしておかなければ合格はきわめて難しいと思います。

さあ、いざいよいよその準備として、書店に向かい小論文の書き方のハウツー本を購入します。

そして自宅か近所のカフェでパラパラとページをめくり読み始めるのですが、大概の人はそこで終わってしまうことが多いのではないでしょうか。

いろんないろんな疑問が嵐のように押し寄せてきます。
  • 原稿用紙ってどう使うんだっけ。
  • 縦書き、横書きってどう違うの
  • 句読点ってどう打つのかしら。
  • カッコはどう使うの。
  • !とか、?とかどうするの。
  • 今更ながら漢字が書けません
  • 難しい漢字が書けなきゃ平仮名で書いてもいいのか。
  • 言葉、知らねえし。語彙力ないし。

おやおやそこですか。小論文以前の問題ですね。原稿用紙の使い方の初めから学習です。

  • 文と文章は違うの?
  • 文と文をどうつなぐのですか。
  • 段落とは何ですか。
  • 改行するとはどういうことですか。
  • 論理的構成とはどういうことを言っているのですか。
  • 小論文って高校で習ったか?
  • 文章の書き方なんて習ってないような気がする
  • 高齢者って65歳以上のこと?
  • そもそも合計特殊出生率って何のことですか
  • 介護と看護と同じかと思ってました
  • 要約ってどうすればいいんでしょうかね
  • 時間がかかってちっとも進みません
  • 具体例なんて思い浮かびません
  • 自分でも何を書いてんだか分かりません
  • 私の書いていること、採点官に伝わっているのかしら
  • 私は小論文に向いてません
  • 最近の出来事何かありましたか?
  • 新聞取ってません
  • ES細胞ってどんな細胞ですか?
  • 倫理って何のことでしょうか
  • 医療用語はわかりません
  • 感想文とは違いますよね
  • 小論文と作文とはどう違うのでしょうか
  • 事実と主観を分けて書くってどういうことですか
  • 事実の書き方ってあるのですか

などなど。そうでしょう、そうでしょう。

振り返れば中学校や高等学校の小論文なんてほとんど何もやらないまま現在まで来られたと思います。

ですから、いまさらやれって言われても、どだい無理な話です。さらにはこういう声も耳にします。

  • 小論文はどうやって勉強すればいいの?
  • もう出たとこ勝負でやるか
  • テキトーになんか書いて出そう

看護受験の入試小論文、なんとかしなきゃと思い悩むのですが、なすすべもなく時間だけすぎていきます。

ヤル気も出ず。出るのはタメ息ばかり・・・こうして全く何もやらないまま終わってしまう人が多いのではないでしょうか。

しかしその一方ではこんな人もいらっしゃいます。

自分の答案、これでいいのかしら?誰か添削してくれないかしら

そうです。小論文の力をつけるためには、書く練習もさることながら、添削を受けるということも重要なのです。

ある社会人看護受験生がご主人に読んでもらったそうです。

ボロクソに言われて夫婦喧嘩になったそうです。

書く練習と添削、この2つを同時に満足できる良い方法はないものか

あれこれ悩んでいると、ある時ふと名案が頭にひらめきます。

その名案とはなんでしょうか。それは「通信添削講座」です。

「通信添削講座」ならカリキュラムもあり、それに任せて練習すればいい。

添削もしてもらえるし。イイことに気付いたような気になります。

さっそく資料を取り寄せ、申し込みます。まもなくテキスト教材が自宅に届きます.。

答案を作成して本部に送れば、添削された答案が講評と一緒に自宅に返却される。

質問制度もあり。たしかに「通信添削」は有り難いです。

しかし難点は「継続」が難しいことです。

これも初めは頑張ってやり始めますが、最後までやり抜いた社会人看護受験生は少ないでしょう。

いやほとんどいらっしゃらないはずです。

かくいう私も受験生時代に某通信教育をやりましたが、問題冊子ばかりが溜まるだけでした。

「通信添削講座」で成功する社会人も少ないと思います。

となると、原稿用紙の使い方や小論文の書き方などをゼロから教わり、さらには添削も受けられるところがよいという考えにたどりつきます。

すると「学習塾」か「予備校」です。

「学習塾」ですと「個別」とか「少人数」とかが目を引きます。

「予備校」となると「大教室」での講義形式が中心となります。

「学習塾」は家の近くで通いやすい所が長所でしょうか。一方「予備校」となると大きな駅の周辺で、わざわざ出向くことになりますね。

講師との距離はどうでしょうか。「個別」「少人数制」の場合、講師と自分との距離は近いでしょう。質問はしやすい環境です。

「予備校」ですと講師と自分との距離は遠いといったほうが良いと思います。質問もなかなかしにくい環境です。

いつでも質問に応じてくれる態勢にあるかという点も塾選び・予備校選びには大きな要素となるでしょう。

また「時間割」という点も壁になるかもしれません。

「学習塾」「予備校」は「時間割」があって、すでに決まった曜日と時間帯の枠の中で授業が行われていきます。

お仕事をもっている社会人、シフト制で仕事をしている社会人には通いづらいと思います。

「個別」ですと少しは融通がきくかもしれません。

しかしそれも講師の先生の都合と擦り合わせていかなければなりません。

自分の時間を優先すれば、講師がその都度変わることになります。

逆に同じ講師をお願いするとしたらお月謝が割高になるということもあるでしょう。

現実問題「学習塾」や「予備校」はあくまでもビジネス(お金儲け)でやっているところですから、そこは致し方がないと思います。

ビジネスという点では、学費の納付額の高さがあります。

安いというところは少ないかもしれません。

また納入方法もほとんど全額を前納するというところが多いです。

まあ分納、分割、ローンという方法もありますけれども、学費をどうするかについても頭を悩ます材料になります。

また「学習塾」「予備校」は入学時期がほぼ4月に集中していることも壁の一つになるでしょう。

5月に思い立っても、もう入学できないということになるのです。

もうひとつ、添削答案が戻ってくる時間も気になります。

返却までに時間が掛かるようでは、添削を受けている意味がありません。

そして最大のポイントはは看護や医療のことを知って指導や添削を行ってくれているかです。

実際は看護や医療のことなど全く何も知らない講師が指導や添削を行っているのが現実です。

そうすると結局、見当違いの指導や、トンチンカンな添削になってしまうのです。

小論文が上達する方法とは

ズバリ看護・医療を熟知している所で、小論文指導を受け、答案添削をしてもらうことです。

入学試験の問題というものは、「ただ出題すればいいでしょ」という問題ではありません。

入学試験の問題には、こういう学生を採りたいというその看護学校の意志がはっきりと表れているです。

受験生の側から言えば、「ただ答案が書ければいいでしょ」という問題では決してないのです。

実は医療の現場は文章を書くことが多い現場なのです。

患者記録、看護記録、看護過程、看護計画、看護アセスメントなど、特に看護師は文章を書く場面が非常に多いのです。

したがって小論文の答案は主観的な情報と客観的な情報をどう書き分けるかなど、臨床で使える人か、使えない人かが評価され、見極められてしまっているといってもよいのです。

また文章には書いた人の人柄が丸々出てしまいます。

。医療に向く適性をお持ちか、看護に向く適性を有しているか、それらも見抜かれてしまうのです。

さらに、現代は医療を取り巻く環境もたいへん厳しくなってきています。

医療事故等が発生したら、看護記録等が証拠として提出を求められることも起きています。

その記録の記載のされかたいかんによっては看護師の責任が追及されることにもなるのです。

自分の身を守るためにも正しい文章の書き方を身につけていかなければならないのです。

じゃあ、どうやって探すか。現代はネットの社会。片っ端からネットで検索して探してみましょう。

ここはと思ったら実際に出向いて話を聞いたり、体験授業を受けてみたりすることです。

そうやって具体的に動いて、実際にあなたが感じ、ここならやれると思ったところで、小論文の学習をスタートさせていきましょう。

お金と時間をかけるわけですから、納得して通える所を探して下さい。

最後に一言、塾選び・予備校選びのポイントは、あなたの話をまずしっかり受け止めてくれるかどうかも大切です。

返事がテキトーな所には行かない事です。

そうそう、小論文をたくさん練習させてくれるところがあれば最高ですね。